「周りの人に気を遣いすぎて疲れてしまう」というご相談をいただくことがあります。皆さんはこのような経験はありませんか?実は、その原因はあなたのコミュニケーションのスタイルにあるかもしれません。この記事では、気疲れの理由を探り、心理学的なタイプ別特徴と解決のヒントをお伝えします。
第1章:あなたのコミュニケーションタイプは?タイプ別の特徴
ノンアサーティブ:自分の気持ちを押し殺してしまう
「嫌われたくない」「波風を立てたくない」と、自分の気持ちを抑えてしまうノンアサーティブタイプ。私自身も客室乗務員時代、同僚に必要以上に気を使い、疲れ果てた経験があります。例えば、休憩中に本当は一人になりたいのに、周囲の空気を読んで話に付き合ってしまうこともありました。このような行動はストレスを溜め込みやすく、自分を後回しにしてしまいます。
アグレッシブ:相手を傷つけてしまうリスクが
一方で、自分の主張を押し通そうとするアグレッシブなタイプも問題があります。自分の意見を過度に主張するあまり、相手の意見を否定する、無視するなどして信頼関係を壊してしまうリスクも。私が見てきた中には、自分の意見を貫きすぎて、同僚から距離を置かれてしまったケースもありました。
アサーティブ:自分と相手を大切にする新しい方法
そこでおすすめなのが、アサーティブコミュニケーション(アサーション)です。これは、自分の意見をしっかり伝えつつ、相手を尊重する方法。例えば、フライト後の会議で「もう少しこの方法を改善できると思います」と建設的に意見を伝えたところ、自然とチームの信頼を得ることができました。これにより、自分も相手も満足できる関係を築くことができます。
気疲れを減らすには、まず自分のコミュニケーションタイプを理解することが大切です。次章では、実際に使えるアサーションの具体例をご紹介します。
第2章:客室乗務員も実践するアサーションの実例
「自分の意見を伝える」と「相手を尊重する」のバランス
客室乗務員の仕事では、互いの意見を尊重しつつ自分の考えを伝えるバランスが重要でした。例えば、フライト後の反省会で私は、「こういう工夫を取り入れるともっとスムーズに動けると思います」と具体的に提案することを意識していました。この際、相手を責めるような言い方ではなく、「一緒に良くしたい」という姿勢で話すことで、意見交換が円滑になりました。
ストレスの多い現場で試した具体的なフレーズ
フライト中の忙しい状況では、同僚に的確に協力を求めることが求められます。たとえば、仕事を依頼する際、「今、〇〇を優先していただけると助かります」と明確に頼むことを心がけていました。また、状況が変化した際には、「今のプランで問題ないか確認したいのですが」と相手の意見を促す言葉を使うことで、スムーズな対応につなげることができました。
どんな場面でも使える!シンプルな会話術
特に役立ったのは、肯定的なフレーズを活用することです。例えば、「ありがとうございます。助かりました」と感謝を伝えることで、相手との信頼関係を深めることができました。また、意見が異なるときは「その視点は新しいですね。私の考えもお話ししていいですか?」と相手の意見を認めつつ、自分の考えを伝えることで、会話が前向きなものになりました。
これらのスキルを日常に応用することで、自然に自分の気持ちを伝えつつ、相手との良好な関係を築くことが可能です。次章では、さらに具体的な実践方法をお伝えします。
第3章:今日から実践!アサーションを身につける3つのステップ
感情を把握して伝える「I(アイ)メッセージ」
「I(アイ)メッセージ」とは、自分の感情を主語にして伝える方法です。客室乗務員時代、チームメンバーが定められた手順を守らなかったとき、「あなた、また手順を守っていない!」と指摘する代わりに、「私は、手順通りに進めないと安全性に不安を感じます」と伝えました。この方法を使うことで、相手を責めるのではなく、自分の感じている不安を共有でき、建設的な話し合いにつながりました。
「お願い」と「断る」をポジティブに表現するコツ
フライト中、予定にない業務を頼まれたとき、「その仕事、私には難しいです」と断るだけでは誤解を招くことがあります。そこで、「今手が空いていないので〇〇以降でも良いですか?」と代案を出すことで、協力的な印象を与えながら断ることができました。「できません」ではなく、「他の方法を提案する」ことで対立を避けられます。
小さな成功体験を積み重ねて自信を育てる方法
自信をつけるには、小さな成功体験の積み重ねが効果的です。新人時代、上司に「フライト終了後には一緒にフライトをした先輩方にアドバイスをもらいに行くといいよ」との助言を受けました。10名近い客室乗務員が乗っているフライトもあるため、一緒にフライトしているとはいえ、飛行中、接点がなかった先輩にも聞きに行くのかと疑問に思ったというのが正直なところ。しかし実際にしてみると、アドバイスを求めるその「姿勢」を評価してもらうことができたのです。後日、フライトでご一緒した時にも気にかけていただき、先輩との関係がスムースになったように感じました。
先輩の「後輩を育成したい」という気持ちを尊重し(少々上から目線のようにも感じますが。)、相手の懐に入ったことで関係性が良くなったのです。
まとめ:一歩ずつ、確実にアサーションを実践しよう
アサーティブなコミュニケーションは一朝一夕では身につきませんが、感情を把握して伝えることや、ポジティブな断り方を心がけることで、対人関係が楽になります。そして、小さな成功体験を積み重ねることで、少しずつ自分の成長を実感できます。一歩ずつ実践し、対人不安からの卒業を目指しましょう!


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